三重県 O様 Z2 エンジンフルオーバーホール 完成
前回からの続きです。
腰下作業時の写真が紛失してしまってましたが他のメモリーに入っていました😅
今回は半艶ブラックにて焼き付け塗装を施しました。
トランスミッションを分解、点検、調整します。
Zは40数年前の車両ということもありミッションの点検は時間をかけます。
損傷、摩耗、ドグ部の状態を入念に点検します!
この車両は比較的状態がよくスムーズに作業ができました!
ドグ部のバリ取りとシム調整も施しました。
もちろん消耗品も新品に交換です。
クランクシャフトの振れをチェックします。
あくまで簡易的な測定ではありますが振れ2/100、曲がり1/100で問題ありません。
Zのクランクでよくあるのが芯だし作業で、100分台で修正しました!みたいな
記事やブログで見かけたことがあるかと思いますが、パフォーマンスや!という人と
絶対必要!と二極化しますが僕は芯は出した方がいいと思ってます。
Zの場合組立式クランクなので叩いて修正するのですが、いずれまた振れだします😅
ここが難しいとこなんです。。
組立式が故の元からの精度は運によるところが大きいです。
クランクの修正は経験値と高い技術が要求されます。
絶版部品ですし当店でもここは何とか施工できるよう検討はしていますが。。
今回のクランクは良品でした😁
ミッションとクラッチハウジングを組付けます。
J系クラッチコンバートキットです。
アルミハウジングになり回転マスも軽くなりここはJ系に交換したい箇所です。
メリットしかありません。
ロアケースをドッキングさせます。
前回と写真は重複しますがブロックを組付けます。
69Φピストンで867cc化です。
ヘッドは単品でシム調整を済ませています。
バルブシートカットは30°、45°、60°の三面加工。
外当たりとし、吸気効率を少しでも上げます。
摺り合わせも実施済みです。
次はタコメーター取り出し部の加工を行います。
PMC製のオイル漏れ対策のモノになりますがここの溝は角溝タイプで専用のОリングが必要ですが
これがイマイチ。。
純正の670B1510が取付けれるよう旋盤で加工します。
ゴム部の出代もバッチリです!
PMC製では話しなりませんので。
エンジンを車体に載せ!
ヘッドをドッキングしタペット調整します。
指定値にできました😊
CRキャブを取付けエンジンを始動します。
力強いエンジン音に張りのあるアイドリング!
入庫前とは雲泥の差です。
試走します。
振動も少なくスムーズなフィーリングです。
ジェッティングも合わせあとはオーナー様にお渡しすれば完成です。
この前当店にて腰上オーバーホールをご用命いただいたお客様がご来店され
「以前より振動が明らかに減り高速走行も怖くなくなった」と言ってくださいました。
精度を上げ加工し組付けることでエンジンは激変します!
キャブセッティングもエンジンの精度を上げると楽にセッティングできる傾向にあります!
ヘタったエンジンは濃い燃料を要求する傾向がありますので。
これにてZ2完成です!